• 幹雄 郷

修理見積もりが出来るまで

更新日:2021年11月17日

今のオーディオの修理と、ヴィンテージ・オーディオの修理との違い

これを少し説明させていただきます。


今、メーカーがする修理は基本的にアッセンブリー交換です。

アッセンブリー交換とは

トラブルのある個所の基板(モジュール)を、基板ごとごっそり交換する、と言う方法です。


トラブルの元と思われるコンデンサやトランジスタ、抵抗、IC等のパーツを探しません。

もちろん交換したりしません。

基板(モジュール)ごと交換します。



修理チャート(修理のための手引き書)に従い、

「xx 基板を交換しましょう」→「直りましたか?」、ダメなら次は「△△基板を交換しましょう」→「直りましたか?」


と言った様にトラブルに合わせて関連性の高い基板を交換して行きます。


ですので、トラブルの症状だけで、

交換する基板の最小と最大がほぼ予測出来ます。また工賃も同様です。


ですので、実際に物を見なくてもおおよその金額がお客様に提示出来るのです。


では、ヴィンテージ物の場合は?

これですね。


先ず、真空管アンプには基本的に基板はありません。

ラグ配線です。



黎明期のトランジスタアンプもほぼ同じ作りです。


目視でチェック、測定器をつないでチェックで故障の原因を特定して行きます。


そして故障箇所を見つけましたら、

パーツ単独での故障なのか、

それとも他に原因があって、その結果としてそこが壊れたのか

を注意深く探って行きます。


壊れ方の辻褄がきちんと合えば、不良パーツを交換して、ランニングテストをして何も無ければ修理完了です。


シリコン・トランジスタ・アンプでも真空管アンプと作業は同じです。


基板配線ですが、昔々の物です。動作保証のある基板が手に入るわけはありません。


やはり故障状態から故障箇所の特定、不良パーツの特定をし、辻褄が合うかを考え、修理して行きます。


おおよそ、これで直るだろうとなって初めてお見積もりが出来ます。


ヴィンテージ物の修理は、お見積もりが出来た時にはほぼ修理が完了しているわけです。


なので、お預かりしてからお見積もりまで、ある程度の日数が必要なのです。


※ヴィンテージMcIntosh専門、ヴィンテージ・マランツ専門等を掲げておられる修理ショップさんは、症状からおおよその金額を提示出来ると思います。


しかしその金額は比較的高額でしょう。

それはボッてる訳でも、楽して儲けようと思ってる訳でもありません。


「単に音が出ない」

この症状の原因が「出力リレー単体のトラブル」などでしたら、比較的安価です。


ですが、

パワートランジスタの破損や

アウトプット・トランスのショート・・・もちろん故障箇所は複数・・・

などとなると修理金額は一気に高額になります。

パワー・トランジスタも物によっては希少で数が無く、マッチングが取れないので、キチンと直せない・・・

ただ単に音が出ているだけ・・・


と言う残念な事になってしまう時がございます。


ですので、無闇に ¥x0,000(比較的安価) で直りますよ〜、直せますよ〜とは言えないのです。


トラブルの元ですから。



31回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示