先ずは日本人のナチュラルから参りましょう。
3つあると考えています。
その1.
日本人のナチュラルはズバリ
『かぶりつきの美学』
高音楽器重視。
音の立ち上がり重視。
OFFマイク録音よりONマイク録音を好む。
理由は、
昔の日本人にとって音楽を聴く場所は、お座敷でした。
基本デッドな空間で低音楽器無し、
三味線や長唄小唄、お琴だってすぐそば。
低音楽器に関しては鼓はともかく、
太鼓や大太鼓は野外で敲く物であり、
そもそも音程の移動はありません。
その2.
『ハーモニーよりソロ、単音好き』
裏を返せば
『ハーモニー(の良さ)って良くわからない』
少し説明します。
戦前までの日本人(都市部を除く)に
合奏ってありましたか?
ぱっ と思い浮かばないですよね。
あっても鼓と三味線の組合せくらいでしょうか。
※宮内庁管轄の雅楽は、古代中国からの伝え物ですので、庶民的には除外してください。
そもそも三味線やお琴に、
バス、テノール、アルト、ソプラノのような大中小(音程の高中低)等がありますか?
これは優劣を問うてるのではなく、
日本人がそう言う音楽を好まなかったので、
そう言う楽器を必要としなかった・・・
これを述べたいだけです。
どうでしょうか?
それとこんな方も多いのではないでしょうか。
『オーケストラを聴きに行ってるのに、
バイオリンを聴く為に正面左手、
それも出来るだけ前に席を取る』
同じく、
『オーケストラを聴きに行っているのに、
自分が嗜んでいる楽器の音を拾い出して、そこだけ聴いている』
どうでしょうか?
これって
卑下してるのでも
非難してるのでもなく、
多くの日本人の癖と好みだと思います。
その3.
とどめは真面目を信条とする
『真面目フィルター』。
これはちょっと説明し難いんですが、
ひと昔前、戦後の昭和の日本人にとって
『外人さんの話し方って、身振り手振りがあって、大袈裟』とか、
『いちいち I love you❤︎ とかmy sweet honey ❤︎(チュ!)』など
「人前で恥ずかしい!」みたいな、
日本人にとってはどうかと思う内容を
『日本人から見て、正しくて控え目で、ふざけていない真面目な言動』
に書き換える行動ですね。
まあ、自主検閲とも言えます。
大阪を中心とする地域の人々には
ピンとき難いかも知れません。
何せ真面目さより面白さを優先する土地柄ですから・・・
この3つに寄り構成されている、と思います。
これは楽曲の好みはもちろん、
オーディオにも強く反映されていると感じます。
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