幹雄 郷
Shure M44シリーズの秘密?
更新日:2022年1月22日
年配の方やご存じの方には当たり前・・・
でも、CD世代やレコード初心者の方々にとって???な、
Shure M44 のカートリッジに付いている数字や記号を説明しましょう。と言った内容の回です。
で写真です。最初期モデルのM44-7です。
俗に言われる白ボディにカモメマーク物ですね。

この白ボディタイプは1960年代の製造品です。
針も当時のオリジナル品。
この後ボディの色は茶色(カモメマークあり)、黒と変わって行きます。
さて、このM44 には -7、-5、E、G、Cなどの符号が付きます。
※MB や MR が付いたジュークボックス用?と言ったモデルもありました。
1966年のデータシート(取説)をご覧ください。(ネットからの画像です)

左端のモデルナンバーと次列の針先の形状(丸針、楕円針等)を見比べてください。
関係性に気が付きませんか?
数字は丸針で、針先のRの大きさ?小ささ?を表しています。
丸針の標準は 0.6-0.7mil のようですね。
他のメーカーでも型番に-7 が付き、たいていその位で作られています。
「E 」はElliptical (楕円)、楕円針と呼ばれるタイプです。
※他のメーカーでも標準的に0.4×0.7mil ぐらいの物が多いでしょうか。
「G」は少し小さなR 0.6mil の丸針で軽針圧タイプ。
M44-7 は推奨針圧1.5〜3.0g に対して M44G は 0.75〜1.5g

「C」は当方の憶測ですが、(オート)チェンジャーモデル。なんたって針圧 3.0〜5.0g ですから。
ちなみに交換針のN44-1 、これは針先のRが1.0mil と言う事で、モノーラル盤LP用のモデルです。標準の0.7mil より少し大きく作られています。
現在ではほとんど見ません。見られません。
そしてN44-3 、こちらは針先が約3.0mil と言う大きさです。78回転のSP盤用となります。
stylus grip(針交換の時に摘む樹脂部分ですね)のカラーはグリーン。
実はM75 のSP盤用のstylus gripもグリーンです。
なので、Shure 社の交換針でこの部分がグリーンですと、ほぼSP盤用と思っていただいても間違いではないか・・・と思います。

※アルミ製のカンチレバーが腐食でやられていました。古いとこんな事もあります。
Stanton の針ですが、3.0mil と0.6〜0.7mil針の分かり易い写真がありましたので、載せておきます。
針先(ダイヤモンドチップ)の大きさが、こんなに違います。
